2020年2月17日
こんにちは!
前回に引き続き、プラークについてお話させていただきたいと思います。
歯と接している部分の歯ぐきの細胞がプラークの毒素によって破壊されると、歯と歯の間にすき間ができます。
これがいわゆる歯周ポケットです。
歯周ポケットですが、歯からペロンっと剥がれてきたわけではなく、歯茎の細胞どうしが離れてできる亀裂なのです。亀裂の断面から体内に細菌が侵入しないように、歯茎の細胞がどんどん歯の根元へと下がっていきます。プラークを放っておくと歯周ポケットが深くなってしまうのです。
プラークには、歯ぐきより上の歯の部分(歯冠側)につく歯肉縁上プラークと、
歯周ポケットの奥深くにある歯の根っこ(歯根側)につく歯肉縁下プラークがあります。
歯肉縁上プラーク→歯肉炎の原因
歯肉縁下プラーク→歯周炎の原因
歯肉の腫れを抑えるにはブラッシングが効果的!!
ブラッシングにより細菌の塊であるプラークの付着を防ぐことができます。
プラークの毒素は歯ぐきの腫れの原因となりますので、プラーク量を減らせば腫れもおさまるのです。
歯肉縁上プラークの抑制には、ブラッシングが有効です。歯の根元の歯周ポケット内に存在する歯肉縁下プラークには歯ブラシの毛先は届きません。しかし、歯肉縁上プラークをしっかりコントロールすれば、歯肉縁下プラークの増殖も抑えられるのです!
歯磨きの基本
1か所を20回以上、歯並びに合わせて歯磨きしましょう。次の3つのポイントに注意することが大切です。
毛先を歯の面にあてるハブラシの毛先を歯と歯ぐき(歯肉)の境目、歯と歯の間に、きちんとあてる。
軽い力で動かすハブラシの毛先が広がらない程度です。
小刻みに動かす5~10mmの幅を目安に小刻みに動かし、1~2本ずつ磨く
でこぼこ歯並び
前歯のでこぼこしている歯は1本1本にハブラシを縦にあてて毛先を上下に細かく動かしましょう。
背の低い歯
奥歯の背の低い歯に対しては、ハブラシを斜め横から入れて、細かく動かしましょう。
歯と歯ぐき(歯肉)の境目
歯ぐき(歯肉)に対しては45度の角度に毛先をあててハブラシを5mm幅程度で動かしましょう。
歯垢(プラーク)の残りやすいところ
奥歯や、歯の間、歯ぐき(歯肉)との境目などは、特に付着しやすいため、しっかりと歯磨きして除去しましょう。
毎日のブラッシングでプラーク予防を一緒に頑張りましょう!!
2020年2月13日
こんにちは。
歯科についてより知っていただけたらと思い「歯科の豆知識」を復活します!!
一緒に学んでいただければと思います。
今回はプラークについてお話させていただきます。
プラーク(Plaque)とは、細菌の塊です。
プラーク1mgあたりにはなんと…10億個もの菌が存在するといわれています。
プラークが増えると、細菌が増殖して虫歯や歯周病、におい(口臭)などを招くことが分かっています。食べカスを残さないことは、細菌を抑えるうえでとても重要です。
ちなみに、ネバネバしているプラークは水や洗口剤でうがいをしたくらいでは落とせませんが、歯磨きなどで落とすことができます!
バイオフィルム(Biofilm)も、歯周病菌などの微生物などの集合体です。
「プラークとは何が違うの?」という話になりますが、結論から言うとバイオフィルムとプラークは同じものです。
プラークの構造がお風呂の排水溝やシンクの三角コーナーなどで見られるヌルヌルと同じ構造であることが分かってきました。このヌルヌルを指す言葉として登場してきたのが「バイオフィルム」です。
歯石(tartar)は、歯に付着したプラークが唾液に含まれるカルシウムやリン酸などと反応して石灰化し、石のように硬くなって歯の表面にくっついたものです。
歯石は「死んだ細菌の固まり」であり、プラーク(バイオフィルム)のようにそのものが歯周病を引き起こす原因にはなりませんが、歯石の表面はデコボコしているのでプラークが付着しやすい状態です。そのため、歯石の上にプラークが付着して石灰化するとさらに大きな歯石となり、歯茎の炎症をさらに招く結果となってしまいます。プラークが歯石になってしまうと歯磨きで取り除くのは不可能です。
次回は、プラークを放っておくとどうなるのか…をお話しします!
最後まで読んでいただきありがとうございました。